研究者の困りごとを見つけるということ
普段の業務では、企画・開発を行っています。
大学や企業の研究所で使われるような理化学機器で、
その中でも機械的な動きをするようなものです。
例えば、振盪機やスターラー、遠心機のようなものでしょうか。
研究者からすると、単純作業になっているところについて開発を行っているわけです。
つまり、ユーザーからすれば最適化が完了している作業について何に困っているか探さなければいけないことになります。
加えて、開発者は研究者の行っている研究への理解が薄いことがほとんどです。
その状態で何に困っているか、を知るのは至難の業です。
もちろん、こちらもお仕事ですのでいろいろなツールなどに頼ったりします。
例えば、昨今流行りの行動観察など。
FIREと呼ばれる行動観察のキーワードがあるらしいのですが、
<F> FACT=事実
「何が起きているか」ですね、当たり前みたいですけど、できるだけ詳細に抜け漏れなく事実を把握するというのは難しい作業です。
<I> INSIGHT = 洞察
事実から得られる仮説のようなモノだと思います。
<R> REFRAME = 再構築
洞察をもとに現状を再構築することで問題を解決します。
<E> EXTENDED KNOWLEDGE = 膨大な知識
上記3つを行うためにはさまざまな分野の深い知識が必要になります。
これらを心がけつつ、対象を観察するのだとか。
とここで、<E> EXTENDED KNOWLEDGE には、当然のごとく、
観察対象が行っている内容も含まれてくるわけですので、
我々の場合にはここが最も困難です。
言うまでもなく、研究者は難しそうなことをやっていて、しかも、
それぞれ違うことをやっているのです。
結局は上記のFIREが整うのを待ってFIREするなんてのは(?)現実的ではないので、
七転八倒しながら日々を過ごしています。